One Tap BUYの「つみたてロボ貯蓄」という怪しいネーミングと内容を確認してみた
プレスリリース後、投資クラスタから非常に厳しい指摘がされているOne Tap BUYの「つみたてロボ貯蓄」についてです。
金融リテラシーのない人たちに対して、非常に危険なミスリードをしてしまうネーミングです。特につぎの言葉は気を付けてください。
- ロボ → ただの自動定期買付
- 貯蓄 → リスクをともなった投資
- 年利 → 分配金・配当金
ロボ貯蓄という名前の怪しさ
名前に「ロボ」という言葉がありますが、なにを指して「ロボ」なのでしょうか?ウェルスナビのように自動でポートフォリ組み替えをしてくれるのでしょうか?
One Tap BUYの説明ページをみると「積み株」から、サービスの変更はありません。ゆえにただの定期購入です。「自動」であって「ロボ」ではありません。
ウェルスナビなどのロボアドバイザーと似た機能は、いまのところありません。
「貯蓄」という言葉も勘違いさせてしまいそうです。「ロボ貯蓄」はETFや株式の購入をするサービスです。これはもう「投資」です。
今回のネーミング変更にあわせて、高配当・分配の海外ETFが追加されています。そのラインナップにわたしが積立投資を止めたPFFがありました。
毎月分配型のETFが多いですね。分配金率が「年利」として記載されています。
実際にPFFで10年間、積立した時のシミュレーションしてみました。ここで気を付けたいのは、為替手数料は考慮されておらず、積立金に「年利」をかけただけの「夢」のような数字が表示されています。
PFFの過去の価格推移やデメリットは、つぎの記事で紹介していますのであわせて読んでみてください。
手数料の不明確さ
ホームページの「つみたてロボ貯蓄」の説明ページをみても、手数料が書かれていません。手数料に関しては、つぎの手数料とリスクのページに書かれていました。
説明事項がつらつらと書かれていますが、「つみたてロボ貯蓄」は定額プランは適用されません。
手数料は、海外ETFの購入のため、為替手数料(円→ドルを購入)として1ドルあたり1円かかります。非常に高いです。
株式等の定期定額自動積立(当社サービス名称「つみたてロボ貯蓄」)には、定額プランは適用されず、つみたてロボ貯蓄の「積み株」コースは、都度プランと同様に、取引の都度、取引手数料相当額を申し受けます(つみたてロボ貯蓄「高分配・高配当コース」は取引手数料相当額を頂きません)。 外国証券の売買にあたり、円貨と外貨を交換する際の為替レートは、市場動向を踏まえて当社が決定した為替レートに1米ドルあたり35銭(つみたてロボ貯蓄「高分配・高配当コース」では1円)を買付けの場合は加算したレート、売付けの場合は減算したレートがそれぞれ適用されます(定額プラン、都度プラン共通)。
自動定期積立ならネット証券で十分
毎月自動で定期積立するのなら、SBI証券などで可能です。為替手数料は「ロボ貯蓄」に比べ、もっと安くなります。