コロナショック とリーマンショックのCurrency Strength比較
エミンさんがコロナショック とリーマンショックの比較をツイートされていました。
リーマンブラザーズが破綻した2008年9月15日から1ヶ月間と今回米株が下げ始めた2月14日以降の株価を比較しました。チャートの形はほぼそっくりで、実は今回の下げはリーマンショック2.0であるという結論を出しました。少なくとも市場はまったく同じように反応しています。 pic.twitter.com/wYiVYIGzg3
— エミン ユルマズ (JACK) (@yurumazu) 2020年3月18日
ダウ平均の動きが非常にわかりやすいグラフです。 では、各国通貨の動きはどうなのか確認してみました。
確認方法は、Google FinanceのAPIを使って過去の通貨価格からCurrency Strengthを集計しました。
コロナショック発生からのCurrency Strength
ダウ平均が下がり始めた2月14日を基準にCurrency Strengthを集計しました。
コロナショック発生後、一時的にドル円102円と円高になりましたが、世界的にリスクオフの現金化が進んだのかドル高になりました。3月20日現在もドル高が続いています。
リーマンショックの時のCurrency Strength
2008年9月15日から2008年12月31日の各通貨の強さをグラフにしました。
リーマン・ブラザーズ・ホールディングス(Lehman Brothers Holdings Inc.)が経営破綻した9月15日以降、日本円 > 米ドル > 各国通過と非常にわかりやすいグラフです。
リーマンショックによる米国政策と金融市場の状況の時系列は、次のwidipediaにまとまっています。
世界金融危機 (2007年-2010年) - Wikipedia
ざっくりと時系列をピックアップすると
- 2008年9月
- 2008年10月
- 10月3日 - 緊急経済安定化法がアメリカ合衆国下院でも可決し成立。米国政府は7000億ドルの公的資金を投入して不良資産を買い取ることを決定
- 10月6日 - FRBが9000億ドルに資金供給を倍増
- 10月7日 - 6日のNYSEでダウが1万ドル割れ(終値9955.50ドル)。円ドル相場一時100円台(中央値102円)。原油一時90ドル割れ。
- 10月13日 - 日米欧5中銀はドル資金を無制限供給すると発表(担保が必要)[76]。
- 10月16日 - 景気後退懸念から急落。NYダウ 8577.91ドル(-733.08ドル、-7.87%)、英FTSE 4079.59(-314.62、-7.16%)、他独DAX -6.5%、西IBEX35 -5.1%、仏CAC40 -6.8%。
コロナショックとリーマンショックの違い
双方の比較をすると、コロナショックは円高にならずドル高が続いています。豪ドルとNZドルはどちらの時も弱く、いったん下げてしまうとなかなか回復しない傾向がありそうです。オセアニア通貨のロングポジションを保有している場合、長期戦になり資金効率が悪くなる可能性があります。