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オーストラリア 豪州市場と豪ドルの確認【豪ドル円下落が心配の方、必読】

トラリピなどのトラップ系スワップ目的で豪ドル円ロングを保有している人は、豪ドル円75円を割り込み、気になるところでしょうか。

5月末の野村の豪州市場のレポートですが、内容を確認しポジションをどうするのか、一考するのも良いのではないでしょうか。

www.nomura.co.jp

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豪ドルチャート

投資の視点

  • 足元の景気は減速傾向
  • インフレ減速も顕著
    • 2019年1-3月期の消費者物価(CPI)上昇率は前年同月比+1.3%
    • 2018年10-12月期の同+1.8%から低下
  • 豪州準備銀行(RBA)が追加利下げを実施する見通し
  • 米国と中国の通商問題をめぐる対立が長期化するとの懸念も豪ドルのリスク要因

豪ドルの注目点と今後の見通し

  • 豪ドルが下落基調にある一因として、米国との政策金利差拡大
    • 米国で2015年12月以降利上げが継続
    • 豪州では2016年8月以降政策金利が据え置かれた
    • 政策金利は米国が豪州を上回るかたちで逆転
  • 足元の豪ドル弱含みの背景として、米中通商摩擦をめぐる不透明感
    • 豪州は中国向け輸出が全体の3割超を占める
    • 米中の対立激化により中国の景気減速懸念が強まる場合、豪ドル相場は下押しされやすい
  • 向こう1年間の豪ドルの対円相場レンジを1豪ドル=73.0~79.0円と予想(従来予想は同75.0~84.0円)

豪ドルの市場動向

  • 金利先物市場ではRBAによる年内利下げを織り込む動きが強まり、豪ドルは下落基調を強め
    • 2月6日にロウRBA総裁が利下げの可能性を示唆
    • 2月の金融政策報告書で成長率とインフレ見通しが下方修正
    • 2018年10-12月期の実質GDP成長率が市場予想を下回った
  • 2019年1-3月期CPI上昇率の下振れや3月の住宅建設許可件数の落ち込み
  • 5月5日に米トランプ大統領が対中関税引き上げを表明し、米中通商摩擦が再燃